KIRARA REPORT きらら通信

2023.10月号vol.102 一瞬の不快を与える知覚過敏症

きらら通信

冷たいものや温かいものを口に入れたときに、一瞬だけ強い刺激を感じたという経験をされた方も多いのではないでしょうか?

この刺激の原因の多くは、知覚過敏症にあります。

日本人の4人に1人は、経験すると言われる知覚過敏症ですが、普段の生活の中でとても不快な症状であり、特に夏はアイスクリームやかき氷、冷たい飲み物を飲食する機会も多いことから、ストレスを抱えて来院される方も多くいらっしゃいます。

知覚過敏症の原因は、噛み合わせと歯磨き方法にあると考えられています。

歯の表面は、エナメル質という硬い組織で覆われていますが、噛み合わせが悪かったり、歯ぎしり・くいしばりがあると、歯の根本に大きな負荷がかかることで、歯の根本のエナメル質が脆くなってきます。

この脆くなってしまった歯の根本に、強い力で歯ブラシを当てて擦ることで、エナメル質が崩壊し、冷たいものなどの刺激が神経に伝わりやすくなる症状が知覚過敏症です。

噛み合わせの問題や、歯ぎしり・くいしばりのほかにも、むし歯や歯周病でも、知覚過敏症と似た症状が起こりやすくなります。

知覚過敏症を予防するためにも、正しい噛み合わせを維持する治療の選択と、治療後は定期検診を受診し、歯に負担がかかっている状態を早期に発見することが大切です。

また、歯ブラシは力を入れすぎず、優しく磨くように心がけることで、知覚過敏症リスクを抑えることができます。

症状を感じた場合には、すぐに受診することも大切です。